ネコネコブログ,龍,ドラゴン

ネコさんものがたり

「お葬式」

夜間救急病院にオレが最後に行った夜、いつも電話で相談にのってくれていた女の先生はお休みだった。

オレの体が止まったことは、ここでの医学的な検査によって明らかになった。
静かに涙を流しながらオレを抱いて診察室を出るニンゲンたちを診てくれた夜間救急病院の先生たちは、病院の玄関まで見送ってくれた。



ニンゲンたちは、そのまま外で待っていた葬儀屋さんの車に乗り込んで再び火葬場に向かった。
夜の高速を飛ばして、山の中腹の火葬場に着いた時、時計はもう11時を過ぎていた。

再び奥の部屋に入ったニンゲンたちはオレの止まった体を箱ごと畳の上に置いた。
箱の後ろには小さな祭壇があった。

葬儀屋のダンナさんは、祭壇の引き出しからマッチ箱を取り出して両端にたっている2本のろうそくに火をつけた。
そしてお線香に火をつけ、ろうそくの間にある鉢の中に立てた。




祭壇の前の猫さん




「それでは、ただ今からニャン太郎くんの“葬儀”をとりおこないます」
ダンナさんは、そう言ってお経を読み始めた。

「なんみょうほうれんげきょう~・・・・・」
そう言ってダンナさんは、地面を這うような低い声で何やら言い始めた。
その声は、ガマガエルさんそっくりだった。

変なの? なんて言っているのかさっぱりわからないや・・・
あれれ・・・ニンゲンのやつまた涙を流しているぞ・・・
普段のニンゲンだったらガマガエルの声をマネするおじさんを見たらぜったいに爆笑するはずなのになあ。

やっぱりオレの体が止まっちゃったことがショックなんだろうなあ・・・

オレは、ニンゲンを励ますために体のあちこちにくっついてみた。
オレは、ここにいるよ!
ニンゲンが、悲しんでいると気持ちの良いはずのオレの気分もどんどん沈んでいくのがわかった。




人間にささやく猫さん






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2010-06-03 : 永遠の世界に住むネコさんのお話2 : コメント : 18 : トラックバック : 0
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「夜間救急病院へ再び」


夜間救急病院に向かう車の中でニンゲンの家族は、病院に電話をしてことの詳細を説明していた。


オレは、これまでに何度か夜間救急病院にかけ込んだことがあるのだけど、こうやって体の外に出たままついていくのは初めてだった。

夜の高速道路は、車が少なくてビュンビュンスピードを上げ走っている。
このスピード、気持ちいいなあ。
体の中に入っていた頃は、ダルくてこんなことを考える余裕などなかった。
まさか、こうやってまたあそこに行くことになるなんて・・・



車に乗る猫さん




車は20分ほどして病院に到着した。
病院では、先生たちが待ちかまえていた。

そのまま、奥の診察室に入り、オレの体は診察台の上に置かれた。


男の先生は、聴診器をオレの体に当てていた。
その横で、もう一人の男の先生が金属製の細長い洗濯バサミのようなものでオレのお腹の皮をちょっとつまんで取り付けていた。
洗濯バサミのお尻には細いコードが取り付けてある。

・・・何をしているのかなあ・・・
診察台の上でニンゲンが真剣にオレの体にいろんなことをしているのを、こうやって上から見ているのは、ちょっと面白かった。

おや、洗濯バサミをつけっぱなしにしたまま、今度はオレのお尻に体温計を入れたぞ・・・
オレ、体温計をお尻に入れられるのが大嫌いだったんだっけ。
うわあ、これって見ているだけでもいやなものだなあ。



「・・・心電図には反応がでません・・・・
残念ながら、このネコちゃんはもうお亡くなりになっていますね・・・・・」
先生は、洗濯バサミの先にくっ付いているモニターを見ながらそう言った。

もう一人の先生がゆっくりとオレのお尻から体温計を抜いた・・・

「体温は37度です。
ゆっくりですが下がってきています・・・」
体温計を抜いたもう一人の先生がそう言った。

ニンゲンは、何も言わず、だまってうなずいた。
体温計を抜いた時に、にゅるっと出てしまったオレのウンコをゆっくりと拭いていた。




心電図をはかる猫さん





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2010-06-01 : 永遠の世界に住むネコさんのお話2 : コメント : 19 : トラックバック : 0
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「いつまでも温かい体」

ガラガラ・・・・・
車の外で門を開ける音がした。
外は真っ暗で人間たちには、ほとんど見えないみたい。
まわりには、たくさんの木が多い茂っていた。
ここは、山の中腹らしい。

空気はとても澄んでいて冷たいなあ。

おっと、いけない回りの景色を見ていたらニンゲンたちはもう車を降りて門の右にある小さな石段を上がっている。
ぴゅ~ん、オレはニンゲンの頭の上に飛び乗った。

真っ暗な階段を葬儀屋さんの奥さんが先頭に立って大きな懐中電灯で照らしている。
その後ろをゆっくりとニンゲン一家は続いていた。





ネコさんを抱いて階段を上がるニンゲン






そこは平屋の小さなお家だった。
半畳くらいの小さな玄関を上がるとキッチンになっていて流し台が見えた。
ガラス戸を開けると6畳の板張りの部屋があって黒い一人がけのソファが横に2つ並んでいる。
ソファの間に小さなテーブルが置かれていた。

ニンゲンたちはここを突っ切ってふすまを開けて、いちばん奥の和室に入っていった。

「とりあえず、ネコちゃんをここにおろしてください」
と、葬儀屋のだんなさんは、持っていた空の“かんおけ”がわりの白い箱を床に置いた。

ニンゲンは、ゆっくりとオレの体をその上に置いた。
そして、オレの体に耳を当てたり、口元に手を置いたりしていた・・・・

「・・・わからない」
ニンゲンは、顔をあげ、そう言った。
両手でオレの体を撫でている。

「亡くなったと思ってから、もう2時間以上たつのに体は、まだとても温かいんです。
それにとってもやわらかい・・・

車の中で確かにニャン太郎の息が私の手に何度も当たったんです・・・
・・・こんなじゃ、焼けない・・・

も、もしニャン太郎が生きていたら・・・・・」
そう言ってニンゲンは、声を詰まらせてしまった。


「すみません・・・

・・・今から夜間救急病院に行ってもよろしいでしょうか?
ニャン太郎を診ていただいて・・・そうすればきっと事実がわかります・・・」
ニンゲンの家族がたまりかねてそう言った。

結局、葬儀屋さんはニンゲンたち一家を夜間救急病院に連れて行くことになってしまった。

う~ん、なんだかたいへんなことになってきたぞ。




猫さんの心音を聞くニンゲン





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2010-05-31 : 永遠の世界に住むネコさんのお話2 : コメント : 14 : トラックバック : 0
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「生きている!?」

「えええっ!?」
車の中にいた全員が目を丸くして、口を開けニンゲンの方を見た。
もちろん、オレもびっくりしたぜ。
な、何言ってるんだ? ニンゲンのやつ。
ショックが大きすぎてとうとう頭が変になったのか?


「ニャン太郎の口元にあった手が鼻息を感じたの。
かすかにだけど・・・確かに息が手に当たったはず・・・」
ニンゲンは、そう言って身を乗り出した。


猫さんを抱くニンゲン




「・・・・・ど、どうしましょう。
このまま“かそうば”まで行かず、引き返しましょうか?」
運転をしていた葬儀屋さんは、とても困った顔をしていた。

みんな黙ってしまった。

「・・・実は、あと少しで到着するんですよ・・・」
助手席に座っていた奥さんがそう言った。


「車の中は暗いので、とりあえず、“かそうば”まで行きましょう。
小さい部屋がありますので、そこで猫ちゃんの具合をみてみましょうか・・・」
どうすることもできず運転していた葬儀屋さんは、そう提案した。
そうこうしている間も車はどんどん進んでいた。

なんだかおかしなことになってきたぞ。
オレは、ニンゲンの頭の上にのったままみんなを見ていた。

車は、細い脇道に入った。
ここからちょっと険しい坂道になっている。
道路脇には照明もなく、車はヘッドライトだけをたよりに進んでいた。

「ここです。門を開けてきますのでしばらくそのままお持ちください」
葬儀屋さん夫婦は、そう言って車を降りた。





困った顔の猫さん




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2010-05-30 : 永遠の世界に住むネコさんのお話2 : コメント : 15 : トラックバック : 0
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「“かそうば”への道」

ニンゲン一家を乗せた車は、夜の街をどんどん南西に向かって行った。
“かそうば”は、山のふもとにあるらしい。
ニンゲンの家からは、40分くらいの道のりだった。
オレは、こっそり車の中に乗り込んで、ニンゲンの頭の上に座っていた。

「これから現地に着いて“かそう”が終わるまで約3時間弱かかります。
“かそうば”には飲み物や食べ物は、ありませんので途中で買ってください」
男性の葬儀屋さんは、運転をしながらそう言った。

郊外の国道沿いにあるコンビニに車は止まった。
ニンゲン一家は、中に入って行ったが、オレの体を抱いているニンゲンは降りなかった。
「何もほしくないから」
といって、オレの体を抱いたまま車の中に残っていた。

一人になったニンゲンの目からはらはらと涙がこぼれた。

う~ん、困ったなあ。
ニンゲンの心の中は、まだ真っ白であちこち火花が見える。
ショック状態は続いているのだな。

ひりひりと痛みを感じていることにすら気がつかないほどニンゲンの心は何も受け入れることができなくなっていた。



猫さんを抱いて泣く人間



みんながコンビニから戻ってきて車は、再び走り出した。
どんどん、回りの景色が淋しくなって行く。
ずいぶん郊外に来たな・・・
あたりは道路に沿った照明とぽつりぽつりと間隔をおいて建っているお店が明かりを消していてひっそりと暗かった。

車は、時折たて横に揺れてどんどん進んでいた。
その時だった。
「ニャン太郎が息をしている!」
ニンゲンが、突然大きな声を出した。




猫さんが生きていると叫ぶニンゲン



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2010-05-29 : 永遠の世界に住むネコさんのお話2 : コメント : 14 : トラックバック : 0
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